当院の歯周病治療

歯周病治療の基本は、「丁寧な検査」と「徹底したクリーニング」です。日本では多くの場合、簡略化した術前検査を行って治療を開始しますが、当院では簡略化せずしっかり検査することで、お口の状態に合ったより効果的な治療計画の立案を可能にしています。

治療の際に行うお口のクリーニングでは、歯にこびりついた歯石を丁寧に除去。治療終了後に再度詳しい検査を実施し、事前に行った検査結果と比較して、歯周病が改善しているか評価・確認します。

これは歯周病治療の基本となり、歯周病に関する各学会などで効果を実証されている、信頼性のある治療方法です。私どもは基本に忠実な治療を行い、症状の改善を図ります。

歯周病治療は、「痛い」というイメージを持たれがちです。なぜかと言えば、来院される時には、すでに炎症を起こした歯ぐきから出血したり膿（うみ）が出ていたりして、歯ぐきが敏感な状態になっているためです。その状態のままで歯石やプラーク（歯垢）を除去すれば、痛みを感じやすいのは言うまでもありません。

そこで当院では、「歯ぐきに炎症が起きている」「出血がある」「膿が出ている」などの症状がある場合、歯周病治療と並行して、体の内側から歯周病菌を減らすお薬を服用していただきます。体の中の歯周病菌を減らし、歯ぐきの炎症を抑えた状態で歯石を取り除けば、処置の際の痛みを軽減できる、といった仕組みです。

歯周病治療の基本は歯周病菌の除去であり、そしてこの歯周病菌が発生する原因は、歯石やプラークです。飲み薬の使用と並行して、歯石やプラークをしっかり除去する「スケーリング・ルートプレーニング」を行い、負担の少ない方法で症状の改善を目指します。

痛みが苦手な方、また歯周病治療で長く通院しているのになかなか改善しない方も、お気軽にご相談ください。私どもの歯周病治療がお役に立てるかもしれません。

当院では飲み薬による治療以外に、マウスピースを用いた「3DS」と呼ばれる歯周病治療も行っています。この治療は、専用のお薬をマウスピースに入れて一定時間お口に装着し、そのお薬の作用で歯の表面に存在する歯周病や虫歯の原因菌を殺菌していくという方法です。

3DSで使用するお薬には複数の種類がありますが、私どもでは歯周病になりやすい方に対して「クロルヘキシジン」を採用。歯周病菌の殺菌に効果を発揮するだけでなく、口臭予防にも役立つと言われています。

歯周病が重症化すると歯を支えるあごの骨が溶け、歯を抜かなければならないこともあります。できるだけ歯を抜かずに体への負担が少ない治療をするには、歯周病治療に関する専門的な知識や技術、また豊富な経験が必要です。

歯周病治療で大切なのは、歯石やプラーク（歯垢）をしっかり除去すること。ここで取り残しがあると、歯周病の改善に影響が出てしまいます。この施術は歯科衛生士がするため、その知識や技術力が非常に重要です。

当院には経験10年以上（※）のスタッフを筆頭に、多くのベテラン歯科衛生士が在籍しています。また全員が、歯石・プラーク除去のテクニックを高めるための研修を受講。日夜、技術力の向上に励んでいますので、歯周ポケット（歯と歯ぐきの間の溝）に入り込んだ歯石までしっかり取り除くことが可能です。

なお、歯石・プラークの除去は痛いものだとイメージされている方も多いかと思いますが、私どもでは施術の際に麻酔を使用するなど痛みにも配慮しています。痛いまま治療を進め、患者さまを我慢させるようなことはいたしません。

歯周病が進行してしまい、歯を抜かなければいけないと診断された方も、ぜひ一度ご相談ください。

※2020年現在