当院の虫歯治療

痛みが苦手なために、歯科の受診をためらわれている患者さまを一人でも多く救いたい。その思いから、当院ではできる限り「痛みの少ない治療」に取り組んでいます。

治療中の痛みを軽減するために麻酔をかけますが、そもそもこの麻酔注射が痛いと言われる方も少なくありません。そこで注射による痛みを減らせるよう、私どもは麻酔の方法に工夫をしています。

針は細ければ細いほど、注射をする時の痛みが少なくなることから、細い注射針を採用。さらに時間をかけて少しずつゆっくりと麻酔液を注入して体への刺激を減らし、痛みを感じにくくしています。

麻酔液の注入速度を手動で調節するこのテクニックには、積み重ねてきた経験が大きく影響します。当院の院長・副院長は27年以上（※）の経験をもとに、痛みを感じにくい速度で麻酔液を注入することが可能です。

※2020年現在

歯は削れば削るほどもろくなり、虫歯が再発しやすくなります。つまり患者さまの歯を長持ちさせるには、なるべく歯を削らない方が良いのです。

そこで私どもでは、虫歯に侵されていない健康な歯の組織をなるべく残し、虫歯の部分だけを削る「MI治療（ミニマルインターベンション）」に取り組んでいます。

歯を削る際には、MI治療用の極細のバー（歯を削る器具）を使用。少しずつ丁寧に歯を削るため、誤って歯を削り過ぎることがありません。

奥歯など直接目で見ることが難しい部分は、歯科用のミラーを駆使してしっかりと確認。目できちんと見ながら丁寧に削ることを心掛けています。

虫歯に侵された部分だけを識別できる薬剤「う蝕検知液」を使用し、治療が必要な箇所を明確化してから歯を削ります。そうすることで、誤って健康な歯を削り過ぎることがなくなります。

虫歯をレーザーで検知し、数値化して診断する装置「ダイアグノデント」を使用。レーザーを当てるだけなので歯を傷つけることがなく、肉眼で見えにくい部分にできた虫歯も確認が可能です。

虫歯を削った部分は、健康な組織を削る量が少なくて済むコンポジットレジン（歯科用のプラスチック）を詰めて修復。レジンは白い素材でお口の中で目立たず、金属アレルギーの心配もありません。

患者さまの歯を少しでも長持ちさせるため、当院はこうした工夫で「なるべく削らない治療」に取り組んでいます。

歯の神経（歯髄）を取ってしまうと、歯に栄養分が行きわたらなくなってもろくなり、折れたり欠けたりするリスクが高まります。

そんなリスクを少しでも回避できるよう、当院ではなるべく神経を残す治療を実践。薬剤を使って虫歯菌を無菌・殺菌化する「3Mix法」や「MTAセメント」という薬剤を用いた治療を行っています。

これらの治療で使用するのは、殺菌効果のあるセメントです。虫歯が重症化して病巣が歯髄（歯の神経）にまで達した場合、一般的には神経を取る治療を行いますが、セメントで病巣の虫歯菌を殺菌できれば、神経を取らずに済む可能性が高まります。

当院が「3Mix法」「MTAセメント」を用いた治療に取り組んでいるのは、重症化した虫歯であっても、できるかぎり神経を残す可能性を追求するためです。神経を取ってしまった歯はもろくなるだけでなく、その後の治療が大掛かりになって、治療にかかる時間や来院回数が増え、さらに治療費もかさみます。しかし、歯の神経を取らず残せれば、結果的に時間的・金銭的な負担の軽減が可能です。

私どもは、なるべく患者さまの身体的・経済的な負担が少ない治療をご提供したいと考え、できるだけ神経を取らない治療に取り組んでいます。